2015年4月のネパール大地震で、ネパールは大きな被害を蒙りました。
この地震による道路崩壊、土砂崩れなどで、ネパール~チベットの陸路ルート(कोदारी Kodari~འགྲམ་ 'gram ダム(障木 ザンムー))間も大きな被害に遭い通行不能となった。2017年9月現在もまだ通行止め。
こうなると、ネパール・チベット双方にとって、観光だけではなく交易にも悪影響が長引いているわけで、同ルートの復旧はもとより、代替ルートの開発も並行して行われてきました。
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それが一応開通までこぎつけたようです。
・The Guardian > travel > Will Coldwell/Nepal-Tibet border reopens to tourists after 2015 earthquake(Saturday 16 September 2017 11.00 BST)
https://www.theguardian.com/travel/2017/sep/16/tibet-nepal-border-road-reopens-after-earthquake-kathmandu-lhasa
Kerung-Kathmandu Highwayという名称。
Kathmanduから西に向かい、Trishuli Gadi त्रिशूली नदी 流域に入ります。Rasuwa郡 रसुवा जिल्लाに入りさらに北上。地震時に壊滅的な被害を受けたLangtang谷への分岐を過ぎると、国境の村 Rasuwa Ghadhi रसुवा गदी。Kathmanduから約130km。
ここから国境を越えてチベットに入ります。Trishuli Gadiが名を変えたキーロン・ツァンポ སྐྱིད་གྲོང་གཙང་པོ་ skyid grong gtsang po 吉隆藏布沿いに約20kmで吉隆県の県都キーロン སྐྱིད་གྲོང་ skyid grong 吉隆。Kerungと表記されているのは、このキーロンのことです。
Google Mapを一部改変
参考:
・ROYAL MOUNTAIN TRAVEL –NEPAL > blog > View Archive Here > May 2016 > First hand experience from Kerung – Kathmandu Highway.(Posted on May 30, 2016)
http://royalmt.com.np/blog/first-hand-experience-from-kerung-kathmandu-highway/
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公式には外国人旅行者にも開放されたことになっているようだが、今のところ開通しているのは、未舗装1車線の狭い道路だけなので、すぐに外国人旅行客が続々と行ける状況ではなさそう。ネパール側の道路状況もまだ悪いし。
キーロンはグンタン王国の王都だった場所だし、吐蕃時代から名が知れた場所なので、是非一度行ってみたい。
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しかし、この道路は中国の援助によって建設されたもの。当然、いざという時には軍用道路として使うつもりだ。
中国のネパールへの経済援助攻勢は、なかなかはげしい。このルート建設の意義についても、色々考えさせられます。
参考:
・谷川昌幸/ネパール評論 Nepal Review > ラサ-カトマンズ,道路も鉄道も(2014/08/11)
https://nepalreview.wordpress.com/2014/08/11/a-797/
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