を見てきました。
・東京国立博物館 > 展示 > アジアギャラリー(東洋館) > 地下 > チベットの仏像と密教の世界 / 東洋館 12室 2017年9月5日(火) ~ 2017年10月15日(日)(as of 2017/09/22)
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1875
同展パンフレット, p.1
同展パンフレット, pp.2-3
同展パンフレット, p.4
------------------------------------------
展示会場は、東博入り口から右手にある東洋館。その地下。ここは東南アジアとインドの文物が展示されている場所です。
チベット仏教はご存知の通り、インド仏教の正統な後継者ですから、場所はここでいいでしょう。
------------------------------------------
展示されていたのは、ほとんどが清代の18~19世紀に北京で作られた金銅像でした。その数15体。壁側一列に収まるささやかな展示です。
古いものは、No.1菩薩像(15~16世紀)、No.7 チャクラサンヴァラ父母仏立像(15~16世紀)くらい。しかしこちらも古い特徴があまり見れらないので、もうちょっと後の時代のような気がします。15~16世紀の仏像・仏画だと、波状の目になっていることが多いのですが、その特徴はない。
------------------------------------------
北京産が多いので、チベットで見る仏像とは微妙に雰囲気が違っています。北京ものを見慣れていない私にとっては逆に面白い。
2016年12月~2017年1月に早稲田大学 會津八一記念博物館で開催された「チベット仏教の美術」展とも似た感じ。
2017年1月15日日曜日 早稲田大学 會津八一記念博物館 「チベット仏教の美術」展
しかし、どれもチベット仏教図像から逸脱したものは一つもないので、チベット仏教図像学の勉強にも最適です。非常に近くで見れるし。
------------------------------------------
気になったものをいくつか。
No.1 菩薩座像(パンフレットp.1アップ)
何の菩薩か不明となっているが、おそらくチャンバ བྱམས་པ་ byams pa 弥勒菩薩でよさそうだ。特徴は少し不足しているが。
------------------------------------------
No.7 ヴァジュラバイラヴァ父母仏立像(パンフレット p.2上右)
こういう細身のドルジェ・ジッチェ རྡོ་རྗེ་འཇིགས་བྱེད་ rdo rje 'jigs byed वज्र भैरव Vajrabhairava/यमान्तक Yamataka 大威徳明王は珍しい。
------------------------------------------
No.9 十方天像(パンフレットp.2下右)
十方天の像がずらりと並ぶのは珍しいね。
------------------------------------------
No.11 釈迦如来立像(栴檀瑞像)(パンフレットp.4上左)
これだけが木像で漆塗りだ。チベットよりもインド~中央アジア風。特に衣の襞。腰のくびれなんかもそうですね。
------------------------------------------
No.12 ツォンカパ坐像(パンフレットp.4上右)
これはまた、ずいぶん縮こまった、かわいいツォンカパだ。元は黄帽をかぶっていたと思われる。
------------------------------------------
No.13 名月母坐像
No.14 除蓋障菩薩坐像
No.15 巴[ロ寽]沙雑扎天像
(パンフレットp.4下)
いずれも単独で像が作られるのは珍しい尊格。除蓋障菩薩は八大菩薩の一尊格だが、他の二尊格は調べないと、どういう尊格かわからないです
------------------------------------------
とまあ、小規模ながらも結構面白い展示なので是非どうぞ。
常設展の料金(一般620(520)円、大学生410(310)円(注)( )内は20名以上の団体料金)だけで観覧できます。
------------------------------------------
常設展もひと通り見ました。
しかし、常設展はどこの美術館・博物館でも同じなのですが、いろんなテーマに次々移っていくので、頭が追いついていかない。一つ一つはみな素晴らしいものなのはわかっているが・・・・。
0 件のコメント:
コメントを投稿