Leh – Srinagar Roadは、Lehから西へ向かうと、Indus河沿いにあるドライブインの町Khalsi མཁར་ལ་རྩེ་ mkhar la rtseの先でIndus河から離れ、Lamayuru བླ་མ་ཡུ་རུ་ bla ma yu ru~Fotu La ཕུ་མཐོ་ལ་ phu mtho laへ向けて登っていきます。
最近は谷沿いの道が開通し、ほとんどの車両はそちらを通りますが、以前はヘアピン・カーブの連続で急斜面を登って行く、Hangru Loopsというルートを取っていました。
Google Mapより
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そのHangru Loopsで高度を上げ、その途中からIndus川沿いの山を見るとこんなふうに見えます↓
Google Earthより
上の地図の、北向き矢印の方向に見ています。
探せば、写真もあるような気がしますが、探すのも面倒なので、Google Earthで代用させていただきます。Lamayuruに行ったことのある人なら、見覚えある風景でしょう。
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この山並みには、地層がうねうねと波打っている様子が現れていますね。
なかなか美しい風景なのですが、これをTVのナレーションやガイドさんが「造山運動の力で、地層がぐにゃぐにゃにねじ曲がっている。自然の力の大きさを感じられる場所」などと説明しているのを、何度か聞いたことがあります。
それを聞くたびに「あ~あ、また言ってるよ。かわいそうに」と思うのですが、誰も指摘しないので、このままだと、本当にそうだと思い込んでしまう人が続出しそうです。
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本当に「地層はねじ曲がって」いるのでしょうか?たしかにこの角度だと、うねうねしているように見えますね。
では角度を変えて、反対側、北側から伏角70度くらいで、この山並みを見下ろしてみましょう。上の地図の南向き矢印。
Google Earthより
するとどうでしょう、地層は全然曲がってなどいず、非常に整然としていることがわかります。まっすぐです。ただし、地層の傾斜は平らではなく、ほとんど垂直になっています。
ほぼ垂直に立っている地層にギザギザに切れ込みを入れてみましょう。するとこうなります↓
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さあ、これでわかりましたね。
あの「うねうね」は、地層が曲がっている姿ではなく、単に地形のうねうねを見ているだけだったのです。
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現場で誰かが「地層がねじ曲げられている」と言っていたら、あとでこっそりこのことを教えてあげてくださいね。TVの人には・・・しょうがないので、その時は恥をかいてもらいましょう(笑)。
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もっとも、この地層が立ってしまったのは、もっと大きなスケールでの地層のねじ曲がり(褶曲)の一部で、たまたま垂直になっている部分を見ているわけです。
その意味では「造山運動の力で、地層がねじ曲がっている」のは間違いないのですが、あの部分だけを指して「地層がねじ曲がっている」という表現は誤り、ということです。
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