インドに数年住むなら、是非シムラー(Shimla शिमला)に住んでみたい。
シムラーはHP州都であり、キナウル~スピティやラーホール~ラダックへの入口ともなる町です。それでいてインドらしさも充分あると私は思うし、イギリスらしさもあります。シムラーは英領インド時代の夏都でした(冬都はカルカッタ)。
インド入国後まっすぐシムラーに来て、「ここはインドらしさに欠ける」とガッカリする人が多いようですが、来てすぐだとそうなるでしょう。でも、長くインドを旅していると、インドらしさはそろそろお腹いっぱいになってきます。毎日インドなんですから(あたりまえか)。このインドらしくないところが、逆にシムラーの魅力なのです。インド長期旅行のリフレッシュにはちょうどいい場所でしょう。
また、インド・ヒマラヤで長く粗食に耐えた人にとっては、シムラーに出た時の食の充実ぶりは本当にありがたい。
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ちょっとパチモン臭いけど、中華料理屋まであります。インドの少数民族Ethnic Chinese(華僑)の経営です。彼らは、共産中国成立以前に移住した中国人の子孫(注)。顔はもろ中国人なのに、家族内の会話はヒンディ語だし、女性はパンジャービー・ドレスを着ているし、違和感にめまいがしてきます。
亡命チベット人も多い。近郊にはニンマパのゴンパ、チョナンパのゴンパもあります。
それになんと言っても、本屋がたくさんあるのがよい。シムラーに来た時は、本を買いまくっては夜中まで読んで→梱包→SAL便で送るの繰り返し。
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上の写真は、尾根の上The Ridge。
日曜なので市民・観光客でいっぱい。新婚旅行のカップルが多いですね。その中にチベット仏教の行者が混じっていたりするのも、シムラーのおもしろいところです。
あっと、シムラーではサルに注意。ホテルでは、部屋の窓を開けっぱなしにしていると、すぐにサルに何かを持っていかれますから。
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(おまけ)
シムラー中心部の地図(雑にキャプチャー版)。ガイドブック用にこういうのを何十と作りましたが、全部無駄になっているわけです。
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(注)
華僑は中華料理店経営、というのは世界中同じですが、シムラーでは靴屋を営む人も多い。皮革産業は被差別カーストの職業とされているので、そのすきまに非ヒンドゥ教徒の華僑がすっぽりはまったわけです。
少数民族としてのEthnic Chineseは、チベット系のギャカル・カムパと似たようなポジションにあり、民族学の研究対象としてもなかなかおもしろそう。
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