2014年5月15日木曜日 チベット・ヒマラヤTV考古学(10) 1960年代、日本へのチベット人留学生
2017年6月16日金曜日 飯能で映画「ラサへの歩き方」を見てきました
で紹介した、埼玉県在住の在日チベット人、西蔵(にしくら)ツ(ェ)ワン先生(日本に帰化)の新聞記事が出てました。
・毎日新聞 > 医療 > ストーリー 三股智子/日本で生きるチベット難民(その1) いつか帰りたい故郷 (毎日新聞2017年11月12日東京朝刊)
https://mainichi.jp/articles/20171112/ddm/001/040/127000c
・毎日新聞 > 医療 > ストーリー 三股智子/日本で生きるチベット難民(その2止) 日本に育てられ (毎日新聞2017年11月12日東京朝刊)
https://mainichi.jp/articles/20171112/ddm/010/040/063000c
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西蔵ツ(ェ)ワン先生の本名が
ツ(ェ)ワン・ユゲル ཚེ་དབང་གཡུ་རྒྱལ། tshe dbang g-yu rgyal/
であることもわかりました。チベット文字綴りは推定ですが。
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本文に現れる他の人名の、チベット文字綴りも推定してみましょう。
まずツ(ェ)ワン先生と共に来日した5人の留学生のうち、他の4人。
ペマ・ギャルポ པདྨ་རྒྱལ་པོ། padma rgyal po/
ダムデン・ギュルミー(西大寺ダムデン) དམ་ལྡན་བསྒྱུར་མེད། dam ldan bsgyur med/
ギュルミー・ワンダー བསྒྱུར་མེད་དབང་གྲགས། bsgyur med dbang grags/
トプゲイ・ブティア སྟོབས་རྒྱལ་ भोटिया stobs rgyal Bhutia
(Bhutia/Bhotiyaはチベット語ではなく、インドにおいてチベット人を指す他称)
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ツ(ェ)ワンさん、ペマさん、ダムデンさん以外の2人の行方が気になっていたのだが、ギュルミーさんはギャワ・リンポチェ(ダライ・ラマ法王)のbodyguardとなり、現在はCanada在住。
トプゲイさんは在Delhi日本大使館に勤務。インドで活動しているため、チベット人であることを示すBhutiaを苗字のように使っているものと思われる。
かなりすっきりした。
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ツ(ェ)ワン先生の奥さん
チュドレン ཆོས་འདྲེན། chos 'dren/ か ཆུ་འདྲེན། chu 'dren/
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毎日新聞のチベット関連記事については、これまであまりいい印象を持っていなかった。
ダライ・ラマ法王説法の取材について、「デスクワークから離れられてよかった」なんていう、中学生レベルの感想を紙面に垂れ流したり、チベット取材では、チベット人による中国共産党批判の声を伝えながら、それは、批判した本人が誰なのか、共産党側が簡単に特定できるような、お粗末な記事だった。
間接的に中国共産党のチベット抑圧に手を貸している、と言われても仕方あるまい。
他の紙面でも、だんだんレベルの低い記事が目立つようになり、毎日新聞を読む機会もなくなっていたところ。
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今回の記事は、淡々としているものの、取材内容を的確かつ簡潔に届けており、好感が持てる。
こういう優秀な記者が、本社に栄転するといろいろ圧力を受けて、まるで人民日報そのままのような記事を垂れ流すようになるのは勘弁してほしいものだ。
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