・朝日デジタル > 記事 > 清水康志/広島大がチベットに望遠鏡 宇宙の爆発現象を観測(2016年9月23日03時00分)
http://www.asahi.com/articles/ASJ9F3TGPJ9FPITB005.html
広島大学と中国国家天文台の研究グループが、チベット西部の標高約5100メートル地点に高感度の望遠鏡を設置した。
(中略)
広大宇宙科学センター長の吉田道利教授らが今月6~9日、チベット西部のアリ地区に入り、望遠鏡を仮設置した。
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というわけで、このHinOTORIプロジェクトのWebsiteに行ってみました。
・HinOTORI : Hiroshima University Operated Tibet Optical Robotic Imager(as of 2016/10/02)
http://hinotori.hiroshima-u.ac.jp/
なんか「n」が苦しいですが(笑)。
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場所はンガリー མངའརིས་ mnga' ris 阿里地区とのこと。では、それはどこなのかと調べてみると、
Environment
Latitude 32.31373N
Longitude 80.030018E
Altitude 5130m
だそうです。
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で、この緯度経度をGoogle Mapにつっこんで調べてみると・・・
なるほど。場所は獅泉河の南約20km、ガル・ツァンポへ出る山越え道の近く。ガー山という場所だそうです。おもしろい場所に作ったもの。
車が入れるよう、ちゃんと道がついていました。
HinOTORI Official Site Topの写真は、だいたい北方向を撮っています。右端の黒い小山の麓あたりが獅泉河。
獅泉河はだいぶ都市化し始めているとはいえ、明かりはたかが知れたものです。山を越えたガル・ツァンポ沿いの空港もそんなに頻繁に便があるわけではないし、絶好のロケーションといえるでしょう。
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・佐々木敏由紀 (2015.8) アジア域に観測サイトを求めて 西チベットサイト調査記(特集 アジア天文台 4). 天文月報, vol.108, no.8, pp.480-484.
http://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/2015_108_08/108_480.pdf
によれば、チャンタン高原のオーマ འོ་མ་ 'o ma 物瑪も候補に挙がっていたらしい。しかし、意外にもヒマラヤ近くのほうが晴天率が高いんだそうで、それでガー山が選ばれたそうな。
しかし、上記の写真でもわかるように、ガー山からは獅泉河の町が見えてしまっているわけで、佐々木先生は、将来獅泉河が都会化する場合を心配しているようです。それは意外に早い時期なのかもしれませんね。
それで、獅泉河からESEに40kmほど入ったツォツォ གཙོ་ཙོ་ gtso tso 左左も将来の候補としして検討されているそうです。
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なお、インド側のLadakh Hanle ཝཾ་སླེ་ waM sleには、インドがすでに天文台を設けています。
・NATIONAL GEOGRAPHIC日本版 > ニュース > 宇宙&科学 > Andrew Fazekas・文, Nikhil Devasar・写真/世界一高い天文台の夜空、インド 2013.07.26
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/8198/
ここの標高は4500mですから、ガー山のほうが高いです。
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これまで挙げた場所の位置関係を示すとこうなります。
20年前には、よほどのチベット・マニアしか興味を持たなかったこのエリアが、徐々に知名度を上げていくのは悪いことではない。
そして、いつかは国境開放へ・・・なんてならないものかねえ・・・。
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