2018年1月7日日曜日

プラン(シデ)の石仏

・捜狐 > 新聞 > 正文 > 中国新聞網/西藏首次発現吐蕃時期造像碑 証実西部崇信佛教(2018-01-04 17:00)
http://www.sohu.com/a/214617968_123753

という記事がありました。

いわゆる石仏(ドスク རྡོ་སྐུ rdo sku)ですね。これです↓


上記サイトより

------------------------------------------

尊格はPadmapani पद्मपाणि 蓮華手菩薩、すなわち観世音菩薩です)。観世音菩薩がネシェ・ギェ ཉེ་སྲས་བརྒྱད་ nye sras brgyad 八大菩薩立像として作られる時のお姿になります。

------------------------------------------

場所は、記事では「プラン県のある村」としか書いてありませんが、これはプラン སྤུ་ཧྲང་ spu hrang 普蘭(タクラカル སྟག་ལ་མཁར་ stag la mkhar)とコジャ ཁ་ཆར་ kha char 科加の間にある村シデ ཞི་སྡེ་ zhi sde 細徳にあることは、前から知られていました。

記事では、あたかも最近発見されたかのような書きぶりですが、ずっと前から知られていた石仏です。

しかし、それがシデ村のどこにあるのか知らないので、私はまだ行ったことがありません。

昔の写真では、石仏が荒野にむき出しで置かれていましたが、今はどうやら祠で囲われているようです。

------------------------------------------


シデ周辺(Google Mapより)

シデ村の背後の丘には、シデ・ゴンパというサキャパ(ンゴルパ)の大きなゴンパがあります。

そこから西に300mほど道が伸びていて、そこに赤い屋根の建物が見えます。これが石仏の祠なのではないか?と推察していますが、実際はわかりません。

------------------------------------------

この石仏は吐蕃時代(7~9世紀)あるいはグゲ時代初期(10~11世紀)のものと推察されているのですが、まあそれは間違いないでしょう。

LadakhやHimachal Pradeshのあちこちで見られる石仏と、よく似ています。

ただし、これらの石仏については、碑文を伴ったものがないため、その年代は造形スタイルから推察するしかないのが現状です。まだ編年が確立していないのです。

これら石仏についての報告もだいぶ増えてきたので、そろそろ編年研究に着手してもいい頃合いかもしれません。

0 件のコメント:

コメントを投稿